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13.Screening of CHO cells expressing FLAG-, or HA-tagged 7TMR by Flow Cytometry (Yokomizo)

・CHO細胞に受容体を過剰発現した細胞を樹立することは、細胞 内 シグナル伝達を解析するために頻繁に用いられる手法です。リガンドがわからな い受 容体を遺伝し導入した場合、細胞をクローン化し、ノザンブロットを行うのが 通常で すが、この場合でも、受容体タンパクが高発現されている保証はありませ ん。そこで 我々は、Epitope-tagをN末端に付加した遺伝子を作成し、これを細胞に 導入していま す。薬剤耐性で選択した後、限界希釈法で細胞をクローニングしたの ち、受容体タン パク質の発現を染色で確認します。蛍光顕微鏡での観察は、主観が 入るため危険で す。必ずFlow cytometryで客観的な評価を行うことが重要です。

・このプ ロトコールでは、高い発現を示す細胞をスクリーニン グする目的での実験プロトコー ルを示します。従って、Negative Controlは CHO-vector を同様に染めることで行い ます。厳密には、一時抗体なしのコントロー ルをおくべき実験ですが、数をこなすこ とを目的にしているので、これについては 行いません。通常24クローンを一度にスク リーニングし、3-4クローンの高発現株を 得ています。

・細胞を12well plateにまく。最低でも50% confluent以上が望 ましい。細胞数はぎりぎりになるので 自信のない人は6穴にした方が無難です。

 

(細胞の固定とblocking)

・ PBS (-), 2 mM EDTA 約2 mlを重層、サクションにて除き、再 度PBS, 2 mM EDTA  0.5 ml を重層、数分放置し、ピペッティングで剥がしてエッペ ンドルフチューブに 移す。

・0.5ml 1 % PFA-PBS(-)を加えて固定(On ice 10分)

・2500 rpm 2分 (卓上遠心機)、上清を除く(pptはかなり緩いの で、細胞を吸わないように注意す る)

・2 % Goat serum/PBS(-) 1 mLでBlocking (On ice 5分)

・2500 rpm 2分、上清を除く。以降遠心操作は2500 rpm 2分で行 う。細胞が流れやすいので注意 する。

 

(染色)

・50 microLの一次抗体液(2 % Goat serum/PBS(-))を加 え、室温 30分。

抗体濃度   M5(anti-FLAG) 10 microg/ml

      12CA5(anti-HA) 10 microg/ml

・2 % Goat serum/PBS(-) 500 microLで2回洗浄

・50 microLの二次抗体液(2 % Goat serum/PBS(-))で染色。室 温30分。Beckman Coulter IM0819, 25000円を500倍希釈。

・2 % Goat serum/PBS(-) 500 microLで2回洗浄

・500 microLの2 % Goat serum/PBS(-) に 懸濁し、フィルターを 通してFACSへ。

 

(2000/9/25, written and revised by T. Yokomizo)

 

(注意点)

・必ず一次抗体なし、もしくは、Vector Control細胞のコントロー ルをおくこと。

・二次抗体以降は、実験台の蛍光灯を 消して操作し、操作時は完 全な遮光にはしていませんが、できるだけ強い光を当てな いように注意する。

・抗体反応はOn iceではなく、室温、もしくは4℃で行わないと、 いいシグナルが得られません。(2000/9 萩谷君実験による)