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11.骨髄マスト細胞(BMMC)の調整(中谷紀章)

準備するもの

・RPMI1640 -NIPUROの液体培地を用いている。

10% FCS

0.1 mM MEM non-essential amino acid

100 IU/ml Penicillin

0.1 mg/ml Sreptomycin

・50% WEHI conditioned medium

WEHI-3の培養上清に上記のRPMIを50 %加えたもの。必ずしも50 %である必要はなく、最適な濃度は各自検討してみると良い。WEHI上清はIL-3の供給源としている。

細胞の取り方

Bone Marrow-derived Mast Cell ( BMMC)

1. マウスを頚椎脱臼した後、外皮に切れめをいれ、外皮をはぎ腹膜を露出させる。

2. 下半身の皮をはぐ。

3. 股関節をはずし足をきりとる。

4. 膝関節をはずし大腿骨と頚骨に分ける。

5. 70%エタノールで湿らせたキムワイプで各々の骨についた筋肉をはぎ取る。

6. 各々の骨の両端を切る。(この操作からピンセットを用いて行う。)

7. 片足当たり10 mlのRPMI1640で骨の中を洗い、骨髄細胞を回収。

8. 1500 rpm で5分間遠心する(2回ほどRPMIで細胞を洗浄する)。

9. 上清を除去し50% WEHI を加える。

10. 細胞数を計測し、1x10E5 cells/mlになるようにまく。

11. 37℃で培養する。

注意事項(番号は上記の操作に対応)

1. 少し切れ目をいれ、指でひっぱるだけで簡単に外皮を剥ぐことができる。

3. この時足先もきる。

4. 筋肉もあらかた剥いでおくと以下の操作が楽である。この操作から培養室で行う。

5. 筋肉を剥いだ骨は70 %エタノールを吹きかけた6 cm dishにいれておく。

但し、あまりエタノールに曝しておくのもよくない。

7. 25Gの針をつけたシリンジを用いるとよい。

8. 混入した骨の破片などを除く。

10. 骨髄細胞は片足で 1x10E7個とれる。

培養の仕方

BMMC

細胞採取後1週間目に浮遊細胞を回収し、50% WEHI conditioned mediumを足して倍に希釈する。

2週間後に植えつぎを行う。この時、細胞濃度は1x10E5/ml になるようにする。

約4週間培養すると(mediumは3~5日に1回足す)純化されたBMMCを得ることができる。

WEHI-3

上記RPMIに細胞濃度が1x10E5/ml になるようにまき、2~3日培養する。

上清を回収し、遠心後上清をフィルターに通す。(この状態で-20℃で保存可能)