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14.マクロファージからのNO産生測定法(和賀巌)

マクロファージの細胞傷害作用を担うエフェクター分子としては、TNF、IL-1、活性酸素、プロテアーゼなどの研究が知られていますが、1990年頃には、NOの重要性を指摘するのが流行りました。たしか、molecule of the year に輝きあそばれたはずです。マクロファージは、かなり強力なNO合成酵素(i-NOS)により、アルギニンからNOを合成します。さて、NOは水溶液中では非常に短命であるため、その酸化物である亜硝酸イオンの濃度を測定するのが、マクロファージ研究者の一般的ならわしであります。なほ、血管内皮細胞や神経細胞から放出されるNO濃度は微量であるため、本法での測定では困難が予想されます。

 

試薬

Griess 試薬(1%sulfanilamide(sigma), 0.1% naphthylethylenediamine dihydrochloride, 2.5% phosphoric acid)

亜硝酸ナトリウム(100mMくらい)

 

方法

(1)96well plate にマクロファージ(1~10x104 cells/well)をまく(100μl)。

(2)サンプルをくわえる(100μl)。

(3)培養する。(16hr)

(4)上清100μl 回収する。

(5)Griess 試薬100μl と混合する。

(6)まつほどに赤くなる。(10分くらい。)

(7)OD550nmを測定する。

 

*ポシコンとして、0、5,10,20~100μMの亜硝酸ナトリウム溶液を用いる。

 

**参考でーた!

細胞:RAW246.7 (3x104 cells/well)の場合

                         Nitrate(μM)

Control Y-24180(1μM)

medium only             2.1±0.2   2.5±0.5

with LPS (100ng/ml)    15.1±1.4  14.3±0.7

with PAF (100nM)        2.0±0.5   2.5±0.8