4.バッファー(石井聡)
バッファーのpHを合わせるときも培地の時と同様にメスアップによるpH変化を極力抑える必要がある。また特に高濃度のバッファーの場合は、中和熱による温度変化も無視できない。ある程度までpHを調整したら標準溶液の温度と同じになるまで冷やし、最後の調整を行なうようにする。
よく使う核酸用のバッファーは1回に作る量を必要最小限にとどめ(50~100ml)、頻繁に作り替える方がコンタミの影響を受けにくい。また使う際に、コンタミをしていないかビンを振るなどしてチェックする。
1M Tis HCl Tris base 121.1g
pH 7.5の場合conc. HCl 約65ml
pH 8.0の場合conc. HCl 約40ml /liter オートクレーブ滅菌。
0.5M EDTA (pH8.0) EDTA 2Na 2H2O 186.1g
solid NaOH 約20g /liter オートクレーブ滅菌。
TE (pH8.0) 1M Tis HCl (pH8.0) 10ml
0.5M EDTA (pH8.0) 2ml /liter オートクレーブ滅菌。
5M NaCl NaCl 292.2g /liter オートクレーブ滅菌。
3M Sodium acetate (pH5.2) CH3COONa 3H2O 408.1g /liter
酢酸でpHを合わせるが、かなりの量が必要。またこのバッファーは特に 希釈によるpH 変化が大きい。オートクレーブ滅菌。
10M Ammonium acetate CH3COONH4 770g /liter
通常のエタ沈に用いるものはpHを合わせる必要はない。濾過滅菌。
50xTAE for Mupid Tris base 242.2g (2M)
EDTA 2Na 2H2O 37.2g (100mM)
glacial acetic acid 57.1ml /liter
pH調整およびオートクレーブはしなくてよい。