34.Colony direst PCR 法による insert チェック法(横溝岳彦)
ベクターにライゲーションしたインサートがきちんと入っているかどうかは、もちろんMini-prepして制限酵素で切断すればよい。しかしながら、ベクターの長さよりも長いフラグメントをサブクローニングした場合、青白セレクションを行っても、目的のインサートが入っている確率はかなり低くなる。このため、コロニーから直接PCRにてinsertの長さをチェックし、その間に大腸菌を増幅しておいて、目的のコロニーだけを選択することができる。
以下の方法で、pBluescript SKにサブクローニングした5kbまでのinsertを確認できた。
(Premixの作成)必要分+αを作成し、96穴のPCR plateに10μlづつ分注しておく。
10 x KOD Dash buffer 2μl
dNTP (2 mM each) 2μl
Primer 1 (30 μM) 2μl
Primer 2 (30 μM) 2μl
Water 1.8μl
KOD dash 0.2μl
(Colony pick up)
96穴のculture tubeに50μlの滅菌水を分注しておき、これに滅菌した爪楊枝でコロニーをつつき、一本づつ差し込んでいく。まとめてvortexし、PCR plateに10μlづつ加えていく。(multipipetterを使うと便利)終わったら、TB/Amp(LB/Amp)を200 μlづつ加えて、shaking cultureしておく。
(PCR) Perkin Elmer 2400の場合
denaturation 98度 10秒
annealing 60度 2秒
elongation 74度 X分(Xはkbs+3を目安に)
35cycles後、AGEでチェック。必要なものをculture tubeから、目的に会うscaleにメスアップして翌日まで培養する。
(結果)pBluescript SKにEcoRI siteでサブクローニングしたばあい、以下のような結果になった。insert 1.5, 2.5, 3.8kbまでの場合、4/6、insert 5.5 kbの場合、3/60の割合で入りました。