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18-2.GST-fusion proteinの精製法(山本寿子)

pGEXベクターに目的の遺伝子を組み込み、YT-G medium(ampicillin含む)200 mlで、培養する。600nmのODが0.8位になったらIPTGを加えて(final conc. 0.2 mM)、inductionをかける。24 時間後、集菌してPBS 20 mlに懸濁し、EDTA(final conc. 5 mM)、DTT(final conc.1 mM)、PMSF(final conc.0.5-1mM)、ペプスタチン(final conc. 100 nM)を加え超音波処理する。

 

2500 xg 10min. 遠心して上清を新しいファルコンに移し、グルタチオンセファロース4B(ファルマシア社、以下ビーズと言う) を 0.2 ml 加え、4 ℃ 4 時間~O/N、rotator を用いてGST-fusion proteinをそのビーズに結合させる。遠心して(2500 xg 10 min.)蛋白の結合したビーズを回収し、冷やしたPBSで5 回洗う(懸濁と遠心を繰り返す)。カラム(BIO-RAD :Poly-Prep Chromatography Column)にビーズをのせ、溶出液(50 mM トリス pH8.0、20 mM還元型グルタチオン)1 mlずつ加え、チューブにてGST-fusion proteinを溶出する。

 

定量や精製のチェックを行う。

 

<2 X YT -G medium>

 Tryptone16 g , Yeast Extract10 g , Nacl 5 gを水 800 mlに溶かし、NaOHでpH7.0 に調整後、全量を900 mlにし、オートクレーブする。冷却後、20 % Glucose溶液を100 ml加える。

 

<注意点>

  • 封入体を作りやすいので、培養温度は各自検討する。

 モルモットのロイコトリエンB4 12 水酸基脱水素酵素の場合はJM107 を用いると20 ℃で培養する。25 ℃だと封入体できる。

  • ペプチダーゼ阻害剤も各自検討する。
  • 超音波処理は筆者は20 秒を6 回行った。(熱を発生するので20 秒後、超音波のバーとサンプルは氷などで冷やす。できるなら低温室で行う方がよい。)
  • 溶出液は酸化されやすいので用時調整する。

 還元型グルタチオンは0.5 M濃度(pH7.5前後)を作り、-20 ℃にストックしておくと良い。